【行政書士が解説】古物商許可申請とは?『副業やせどりも対象!?』中古品売買業において必須となる許可について!

当コラムをご覧いただき、誠にありがとうございます。
弊所は、静岡県浜松市で営業を行う行政書士事務所になります。
今回のコラムのテーマは『古物商許可申請』についてとなります。
リユース市場の拡大に伴い、副業や新規事業として「中古品ビジネス」に参入する方が増えています。しかし、その多くのケースで必要となるのが古物商許可です。
古物商と言えば、骨董品屋やリサイクルショップなどを思い浮かべる方も多いかと思いますが、古物商の定義に当てはまる事業を行っている場合には副業だったり、片手間でやっているような場合でも古物商の営業許可が必要となってきます。
本コラムでは、行政書士の視点から「古物とは何か」から「古物商の許可が必要な事業形態」、「許可申請の流れ」、「申請に必要な書類」まで、実務に即して分かりやすく解説します。
■ 古物とは何か?
「古物」とは、古物営業法では下記のように定義されています。
古物営業法 (定義)
第2条 この法律において「古物」とは、一度使用された物品(鑑賞的美術品及び商品券、乗車券、郵便切手その他政令で定めるこれらに類する証票その他の物を含み、大型機械類(船舶、航空機、工作機械その他これらに類する物をいう。)で政令で定めるものを除く。以下同じ。)若しくは使用されない物品で使用のために取引されたもの又はこれらの物品に幾分の手入れをしたものをいう。
簡単に言えば一度使用された物品、または使用されていないが取引された物品を指します。
一般的な認識である中古品は古物に該当するのはもちろんの事、新品未開封のような物品であっても古物に該当する場合があります。
また、これらを修理・加工して販売する場合も「古物」に該当します。
■ なぜ許可が必要なのか(許可の必要性)
古物商許可が必要とされる理由は、盗品や偽物の流通防止にあります。
中古品市場は性質上、盗品や偽ブランド品が紛れ込みやすいため法律により取引の記録義務や取引相手の本人確認義務などが課されています。
これにより、犯罪の抑止をするとともに、万が一の際に流通経路の迅速な把握ができるための仕組みとなっています。
■ 古物商許可の仕組み
古物商許可は、営業所を管轄する都道府県公安委員会が許可権者となります。
ただし、実際の窓口は警察署です。
ポイントは以下の通りです。
- 「人」に対する許可(法人・個人いずれも可)
- 営業所ごとに管理が必要
- 全国で有効(他県でも営業可能)
■ 許可が必要な業態
古物商に関して定めた法律で『古物営業法』というものがあります。
古物営業法の中では、古物営業及び古物商の定義は下記のとおりです。
古物営業法
第2条 省略
2 この法律において「古物営業」とは、次に掲げる営業をいう。
一 古物を売買し、若しくは交換し、又は委託を受けて売買し、若しくは交換する営業であつて、古物を売却すること又は自己が売却した物品を当該売却の相手方から買い受けることのみを行うもの以外のもの
二 古物市場(古物商間の古物の売買又は交換のための市場をいう。以下同じ。)を経営する営業
三 古物の売買をしようとする者のあつせんを競りの方法(政令で定める電子情報処理組織を使用する競りの方法その他の政令で定めるものに限る。)により行う営業(前号に掲げるものを除く。以下「古物競りあつせん業」という。)
3 この法律において「古物商」とは、次条の規定による許可を受けて前項第一号に掲げる営業を営む者をいう。
法律の条文だけだと分かりにくい部分もあるかと思いますので、具体的な例をいくつか挙げておきます。
以下のようなビジネスを行う場合、基本的に古物商許可が必要です。
① 転売ビジネス
フリマアプリ(メルカリ、ヤフオクなど)での継続的な販売
仕入れて利益を得る行為(せどり等)
② リサイクルショップ
店舗型・無店舗型どちらも対象
③ ネットショップ
ECサイトで中古品を販売する業者
④ 買取業
ブランド品などを買い取り販売する業者
※販売方法・買取方法は対面、オンライン問いません
⑤ジャンク修理業
ジャンク品を買い取り、修理をして販売する業者
⑥質屋
質屋を営業する際には、質屋営業法による許可があれば足ります。
しかし、質屋で預かり期限が過ぎて質流れとなった品物を売却する場合には、古物商営業許可が必要となってきます。
⑦中古自動車屋・自動車解体業者
中古自動車販売を行う業者は古物商営業許可が必要となります。
また、買い取ったり解体した自動車から部品を取り外して販売する場合にも古物商許可が必要となってきます。
■ 許可が不要なケース(具体例)
一方で、以下のようなケースでは許可は不要です。
- 自分の私物を売るだけ
- 無償で譲る場合
- メーカーや問屋から仕入れた新品の商品を販売する場合(※一般消費者の手に渡っていない場合です。転売目的等、状況によって古物商の許可が必要となることがあります)
■ 許可取得までの流れ

1
営業所の決定
まずは古物商許可申請する営業所をどこにするか決定します。営業所に関してはどこでも良いわけではなく、細かい規定があります。
規定内容をしっかりと確認し、営業所として使用できるかどうか見極めましょう。また、営業所が賃貸物件であるか自己所有物件であるかなどによっても許可申請の際に必要な書類が変わってきます。
2
取り扱う古物の区分を決定
古物商には13の区分があり、申請書に取り扱う区分を記入する欄があります。あらかじめ取り扱う商品を決めておきましょう。
3
必要書類の収集及び作成
古物商許可を申請するためには、申請書の他にも多数の提出書類が必要となります。
提出書類は申請が”個人”か”法人化”や営業所が”賃貸”か”自己所有”かなどで変わってきます。必ず事前に管轄する警察署のHPなどで必要書類について調べておくようにしましょう。
4
申請書類の提出
申請に必要な書類が全て集まったら、管轄する警察署に申請書を提出しましょう。
5
許可証の発行
申請が不備なく受け付けられた場合、問題が無ければ2か月程度で許可の連絡が来ます。連絡が来たら警察署まで許可証の受け取りにいきましょう。
6
プレート設置、帳簿の備え付け
古物商営業許可証を受領したら正式に古物商として業を行うことが可能です。営業所に”古物商許可プレート”の設置と帳簿の備え付けを忘れずに行いましょう。
⑴ 営業所の決定
古物商許可を申請する場合、必ず営業所を設置しなくてはいけません。
ただ、この営業所にもいくつかの条件があり、どこでも良いというわけではありません。古物商許可申請が出来ない方の多くは、申請要件を満たした営業所を用意できないパターンです。
主だった営業所の要件としては以下の通りです。
▢営業所としての実態があること
営業所(建物)として実態がなくてはいけません。いわゆるバーチャルオフィスだったり、郵便ポストだけを設置したような場所では申請することはできません。
▢独立性があること
共用スペースであったり、個室ではないレンタルスペースでは独立性を確保できないため営業所としての要件を満たしません。
また、自宅で副業として古物商をやる方に多い例として、自宅のリビング等の生活スペースで申請を行おうとすると、私生活と業の独立性が認められずに許可がおりません。
もし自宅を営業所とする場合には、空き部屋を1室丸々古物の営業所にする等、私生活との独立性を持たせる必要があります。
▢建物の使用権原があること
営業所としようとする建物が申請者の自己所有の物件であれば問題ありませんが、賃貸物件である場合には使用権原を証明する必要があります。
具体的には、賃貸借契約書に『古物商の営業』などといった文言を入れるか、建物の所有権者に古物商の営業所として使用する旨の『使用承諾書』を書いてもらう必要があります。
いずれにしても、所有者から古物商として業を行う許可を取ることになります。
ただし、一般のアパートやマンションなどではその許可をもらえない場合もあり、ここで自宅を営業所にすることを諦めなくてはいけない場合もあります。
⑵ 取り扱う古物の区分を決定
⑴,美術品類⇒絵画、彫刻、工芸品、アンティーク品等
⑵,衣類⇒洋服、和服、ベビー服等
⑶,時計・宝飾品類⇒時計、宝石、サングラス、貴金属等
⑷,自動車⇒自動車、タイヤ、カー用品等
⑸,自動二輪車及び原動機付自転車⇒バイク、原付、原動機付き自電車、バイク部品等
⑹,自転車類⇒自転車、かご、カバー、空気入れ等
⑺,写真機類⇒カメラ、レンズ、双眼鏡、望遠鏡、光学機器等
⑻,事務機器類⇒パソコン、コピー機、プリンター、レジスターFAX等
⑼,機械工具類⇒電気類、工作機類、土木機器、ゲーム機等
⑽,道具類⇒家具、楽器、ゲームソフト等
⑾,皮革・ゴム製品類⇒鞄、ベルト、靴、財布等
⑿,書籍⇒古本、写真集、辞書等
⒀,金券類⇒観戦チケット、テレホンカード、切手等
古物商許可を申請する際、どのような古物を取り扱うか事前に申告する必要があります。
上記13区分の中から該当するものを選び、あらかじめ決めておきましょう。
なお、申請時に複数の区分を選択することも可能です。
⑶ 必要書類の収集及び作成
古物商許可申請を新規で行う場合、以下の書類が必要となってきます。
ただし、申請の際に求められる書類は各警察署によって異なる場合がありますので、必ず事前に管轄する警察署の生活安全課にお問合せください。
古物商許可申請(個人)
▢ 古物商・古物市場主許可申請書
▢ 最近5年間の略歴を機指した書面
▢ 住民票の写し(3か月以内発行のもの、本籍の記載あり、マイナンバーの記載なし)
▢ 古物営業法第4条第1号から第9号までに掲げる者のいずれも該当しないことを誓約する書面
▢ 市町村長の証明書
▢ 選任する管理者にかかる書類(略歴書、住民票、誓約書、身分証明書)
▢ 選任する管理者が古物営業法第13条第2項各号に掲げるいずれも該当しないことを誓約する書面
▢ URLの使用権原を疎明する資料 ※オンライン販売を行う場合のみ
▢ 賃貸借契約書 ※営業所が賃貸の場合のみ
▢ 使用承諾書 ※営業所が賃貸で賃貸借契約書に古物商の営業を行う旨の記載がない場合のみ
古物許可申請(法人)
▢ 古物商・古物市場主許可申請書
▢ 登記事項証明書
▢ 定款 ※要原本証明
▢ 最近5年間の略歴を機指した書面 ※役員全員分
▢ 住民票の写し(3か月以内発行のもの、本籍の記載あり、マイナンバーの記載なし) ※役員全員分
▢ 古物営業法第4条第1号から第9号までに掲げる者のいずれも該当しないことを誓約する書面 ※役員全員分
▢ 市町村長の証明書 ※役員全員分
▢ 選任する管理者にかかる上記の書類 (住民票、略歴書、誓約書、身分証明書)
▢ 選任する管理者が古物営業法第13条第2項各号に掲げるいずれも該当しないことを誓約する書面
▢ URLの使用権原を疎明する資料 ※オンライン販売を行う場合のみ
▢ 賃貸借契約書 ※営業所が賃貸の場合のみ
▢ 使用承諾書 ※営業所が賃貸で賃貸借契約書に古物商の営業を行う旨の記載がない場合のみ
上記は一例です。古物商許可を申請する地域によっては営業所の図面等々を追加で求められる場合があります。
事前に必要書類についてしっかりと確認をしましょう。
⑷ 申請書類の提出
全ての申請書類が揃ったら提出を行います。古物商許可の申請先は営業所所在地を管轄する警察署の生活安全課です。
書類の提出の際は担当者の不在を避けるため、事前に予約してからの来所が望ましいです。
また申請書提出の際に申請手数料として19,000円(収入証紙)を支払う必要があるため、忘れずに持参しましょう。
⑸ 許可証の発行
申請が受理されると許可を下すかどうかの審査が始まります。
申請者や申請書類の審査はもちろんですが、地域によっては実際に営業所を確認する場合もあるようです。
ここで申請書類と異なる事実が発覚したり、申請者が欠格事由に該当していたりすると不許可となりますのでご注意ください。
無事、審査が進むと約1~2か月ほどで許可の連絡が来ます。
この審査期間は地域などによって差がありますので余裕を持った申請を行いましょう。
許可の連絡が来たら警察署へ許可証の受領にいきます。
その際、本人確認書類(運転免許証等)と印鑑が必要となります。忘れずに持参しましょう。
許可証受領の際に担当者から古物商に関する説明があるため、必要に応じてメモの準備も行ってください。
なお、許可証の受領に関してですが、古物商に関する説明がある観点から代理人ではダメという地域もあるようです。
また、代理人でもOKという地域であっても、代理人が受領する場合には委任状が必要となります。代理人受領を検討中の方はご自身の管轄する警察署に必ず確認を行いましょう。
⑹ プレートの設置&帳簿の備え付け
古物商を営む者は古物商法によって営業所に古物商プレートの設置および帳簿の備え付けが義務付けられています。これを怠ると罰則の対象となりますので、許可証を受領後は速やかに準備をしてください。
古物商のプレートはネットなどでも安価に購入が可能です。ただし、古物商プレートには材質、サイズ、色、記載内容などに細かな規定がありますので発注時にミスが無いようにご注意ください。
古物商プレートの主な規定は以下の通りです。
古物営業法施行規則別記様式第13号(第11条関係)
▢材質⇒金属、プラスチック又はこれらと同等程度以上の耐久性を有するもの
▢サイズ⇒縦8cm、横16cm
▢色⇒紺色地に白文字
▢記載内容⇒許可番号・主として取り扱う古物区分・古物商の氏名、名称
古物商の帳簿に関しては、紙で記入しても良いですし、パソコンを使ってExcelなどで記入しても良いです。ただし、記載事項については細かい規定がありますので項目をしっかりとご確認ください。
古物商の帳簿は取り扱う品目や金額によっては一部記入を省略できる場合もありますが、規定が細かくて複雑であるため基本的に全ての取引をしっかり記入しておくことをお勧めします。
古物商の帳簿は盗品や偽造品が出回った際の犯罪捜査時などに警察官が閲覧します。必ず法令に則って備え付け及び記入を行ってください。
また、作成した帳簿は3年間の保管義務があります。ページがいっぱいになったからといって安易
■ 許可要件(重要ポイント)
主な要件は以下の通りです。
① 欠格事由に該当しないこと
- 破産者で復権していない
- 前科(特定犯罪)あり
- 暴力団関係者
※法人で古物商営業許可申請を行う場合、法人の役員全員が欠格事由に該当していない必要があります。だれか一人でも欠格事由に該当する場合、許可は下りません。
② 営業所の適法性
- 実体のある場所
- 使用権限がある(賃貸契約など)
③ 管理者の設置
- 営業所ごとに1名必要
■ 行政書士に依頼するメリット
古物商許可は比較的ポピュラーな許認可ですが、実務上は以下のような落とし穴があります。
- 営業所要件を満たしていない
- 欠格事由に該当していた
- 書類の記載ミス
- 管理者要件の見落とし
行政書士に依頼することで
- スムーズな許可取得
- 古物商許可が取得できないリスクの低減
- 事業開始までの時間短縮に繋がる
- 関連法令に関するアドバイス・サポートが貰える
といったリスクヘッジや時間・手間の削減、アフターサポートというメリットがあります。
■ まとめ
古物商許可は、中古品ビジネスを行う上で欠かせない重要な手続きです。
特に副業やネット販売の普及により、「知らずに無許可営業をしてしまう」ケースも少なくありません。
これから事業を始める方は、許可の必要性を正しく理解する早めに準備を進めることが成功の第一歩です。
。無許可で営業を行ってしまうと、【無許可営業】として古物商法違反となり、罰則の対象になります。
気軽にできるからこそ無許可営業にならないよう、しっかりと古物商許可を取得しましょう。
とはいえ、古物商営業許可には営業所の細かい要件規定・必要書類の多さ、古物商法や古物商法施行規則などといった法令知識、警察署担当者とのやり取り、等々なかなかにハードルが高く感じるかもしれません。
そんな場合には、ぜひ許認可申請の専門家である行政書士にご相談してみてください。
行政書士は書類作成はもちろん、行政機関とのやりとりや関係法令に精通した許認可申請のプロフェッショナルです。
静岡県浜松市で古物商許可を申請するなら行政書士事務所オータムへ

行政書士事務所オータムは静岡県浜松市にて営業をしている行政書士事務所です。
弊所では個人事業主や法人の創業支援をメイン業務としており、飲食店営業許可や漬物製造業許可はもちろん、風俗営業許可、美容所・理容所の開設、会社の設立、公庫の融資サポート、補助金申請等々、幅広くビジネスをサポートしております。
もちろん、弊所では古物商許可申請も承っております。
法人様や個人事業主様はもちろん、主婦の方がスキマ時間で古物売買を行いたい、会社員の方が副業として古物売買を行いたい等々のご相談も大歓迎です!
これから事業を始めてみたいと考えている方、事業を始めて間もない方、副業に興味のある方などお気軽にご相談ください。
弊所では、浜松市をはじめ、湖西市・磐田市・袋井市・掛川市等々、静岡県西部での業務を得意としております。
また遠方からのご依頼でも対応可能な場合がございます。
ぜひ一度ご相談ください。
ご依頼・ご相談・お問い合わせはこちらから

