【行政書士が解説】小規模事業者持続化補助金を活用しましょう!

当コラムをご覧頂き、ありがとうございます。

行政書士事務所オータムは静岡県浜松市に事務所を置く、会社設立・創業支援業務を専門とする行政書士事務所になります。

今回のコラムでは、2025年10月3日から申請受付が開始される【第18回 小規模事業者持続化補助金(一般型 通常枠)】【第2回 小規模事業者持続化補助金(創業型)】について解説を行っていきたいと思います。

補助金はその内容や特性をしっかりと理解し、うまく活用することによって事業を大きく成長させるチャンスを得ることができます。

経営者が事業を回すうえで重要になってくるものは資金繰りです。

キャッシュが底を尽きた場合、新たな投資を行うことができないだけでなく、必要な経費を支払うことができずに倒産してしまう可能性があります。

逆にキャッシュが潤沢にあれば資金繰りに余裕ができ、事業へ新たな投資を行うことが出来るため事業拡大や収益力の向上にも繋がります。

資金調達の手段には『自社の売り上げ』、『金融機関からの融資』、『出資者からの出資』などがありますが、『補助金の獲得』もそのひとつです。

補助金とは?

補助金とは、国や地方自治体などの公的機関が、特定の目的や活動を支援するために、企業や個人、団体に対して交付する「返さなくていいお金」のことです。

補助金と似たような言葉で助成金というものがあります。

助成金も、国や自治体、団体が交付する公的な支援金であること、返済の必要がないことという点は共通です。

しかし、助成金は『条件を満たして申請を行えばほぼもらえる』のに対し、補助金は『もらうためには審査があるため、申請しても必ずもらえるわけではない』という点が異なってきます。

助成金に比べ、補助金には審査がある分、必要書類が多く、求められる要件などもより細かくなってくるため、難易度が高めであると言えるでしょう。

補助金は、国や地方自治体が主体となって行うサービスであるため、財源は税金であり、その年ごとに予算が決められます。

そのため、その年ごとに募集される補助金の種類が変わったり、同じ名称の補助金でも補助額や補助対象、審査内容が変わるといったことが当たり前ですので、常に最新の情報を仕入れておく必要があります。

小規模事業者持続化補助金の概要

今回のコラムでは、2025年10月3日から申請受付が始まる【小規模事業者持続化補助金】について詳しく解説していきたいと思います。

今回で18回目の公募となる”小規模事業者持続化補助金”にはいくつかの種類枠があり、それぞれ対象者や条件、補助額の上限などが異なってきます。

すべての枠について解説すると大変な文量になってしまうため、今回のコラムではもっともオーソドックである【一般型 通常枠】と、創業したばかりの会社や個人事業主に非常におすすめである【創業型】について解説していきたいと思います。

補助金に共通する注意点

まず初めに、小規模事業者持続化補助金以外の補助金にも共通する注意点をしっかりとご理解ください。

▢補助金には審査があります。申請しても『不採択』となった場合には補助金はもらえません。

▢補助事業を遂行するためには自己資金が必要です。補助金を受け取ることが出来るのは、補助事業が終了した後になります。

▢補助事業が完了したら実績報告や補助事業の報告書の提出が必要となります。

▢補助金は事業収入という扱いになるため、課税対象です。翌年以降の税金に注意しましょう。

▢『採択』の決定通知後でも、補助事業の内容や事後報告の内容によっては採択が取り消される場合があります。

▢『交付決定を受ける前に発注・契約・支払いを行った経費は補助対象外となります。

これらの内容はほとんどの補助金で共通する注意事項となっています。

怠ってしまうと補助金を受け取ることが出来なくなってしまったり、経営に打撃を与えてしまうような内容もあるため、しっかりと理解したうえで補助金申請に臨みましょう。

小規模事業者持続化補助金について

一般型 通常枠

小規模で事業を営む会社や個人事業主を対象とし、販路拡大や新規顧客獲得、生産性向上を目的とした事業を支援するための補助金になります。

過去に小規模事業者持続化補助金(一般型 通常枠)で補助金交付決定の採択を受けたことがある事業者であっても、補助事業が終了した翌月から起算して1年が経過しており、【小規模事業者持続化補助金に係る事業効果および賃上げ等の報告書】の提出が完了している場合には、再度申請することが可能です。

商工会議所地区の方

商工会地区の方

創業型

小規模で事業を営む会社や個人事業主を対象としている点や販路拡大や新規顧客獲得、生産性向上を目的とている点では一般型と同様ですが、さらに創業3年以内という条件を設けた枠が創業型になります。

※産業競争力強化法に基づく「認定市区町村」または「認定市区町村」と連携した「認定連携創業支援等事業者」が実施した「特定創業支援等事業」による支援を受けた日および開業日(設立年月日)が公募締切時から起算して過去3か年の間であることが創業型の申請要件となっています。

小規模事業者持続化補助金(創業型)事務局

持続化補助金の対象者

申請の要件として、小規模事業者であることが求められます。

小規模事業者とは『商工会及び商工会議所による小規模事業者支援に関する法律』において、業種ごとに従業員数で小規模事業者であるか否かを判断しています。

業種人数
商業・サービス業(宿泊・娯楽業除く)常時使用する従業員の数 5人以下
サービス業のうち宿泊業・娯楽業常時使用する従業員の数 20人以下
製造業その他常時使用する従業員の数 20人以下

補助対象となる者

▢個人事業主

▢株式会社・合同会社・合名会社・合資会社・有限会社

▢士業法人

▢企業組合・協業組合

▢一部の特定非営利活動法人

補助対象とならない者

▢医師・歯科医師・助産師

▢農産物等を生産、出荷のみで収入を得ている個人農業者・個人林業者・個人水産業者

▢企業組合・協業組合以外の組合

▢一般社団法人・公益社団法人

▢一般財団法人・公益財団法人

▢宗教法人

▢学校法人

▢医療法人

▢農事組合法人

▢社会福祉法人

▢申請時点で開業していない者

▢任意団体 

▢過去に持続化補助金の採択を受けたが、【小規模事業者持続化補助金に係る事業効果および賃上げ等の報告書】が未提出である事業者

▢小規模事業者持続化補助金(一般型)において卒業枠で採択を受けて、補助事業を実施した事業者

等々

小規模事業者であっても上記に該当する者は補助金の交付対象となりませんのでご注意ください。

補助対象とならない事業

▢国が助成する他の制度と同一又は類似する内容の事業

▢補助事業終了後、約1年以内に売り上げに繋がる見込みのない事業

▢麻雀店・パチンコ店・性風俗店等、射幸心をそそるような事業や善良な風俗を害するおそれがある事業

補助額・補助率

一般型 通常枠

類型一般型・通常枠
 補助率2/3(賃金引上げ特例に申請する赤字事業者は3/4)
補助上限50万円
インボイス特例50万円上乗せ※
※インボイス特例の要件を満たしている場合のみ
賃金引上げ特例150万円上乗せ※
※賃金引上げ特例の要件を満たしている場合のみ
上記特例の条件を
ともに満たす事業者
200万円上乗せ※
※両特例要件を満たしている場合のみ

創業型

類型創業型
 補助率2/3
補助上限200万円
インボイス特例50万円上乗せ※
※インボイス特例の要件を満たしている場合のみ

補助対象事業

補助金の対象となる事業についても制限があり、以下の3つの要件を全て満たしているものである必要があります。

①事前に策定する『経営計画書』に基づいた事業であり、販路拡大等のための取り組みであること。あるいは販路拡大等の取り組みとあわせて行う業務効率化・生産性向上のための取り組みであること。

②商工会・商工会議所の支援を受けながら進める事業であること。

③2026年3月~2027年2月26日の間に終了する事業であること。

補助対象経費

①機械設置等費
補助事業の遂行に必要な機械装置等の購入に要する経費

②広報費

パンフレット・ポスター・チラシ等を作成および広報媒体等を活用するために支払われる経費

③ウェブサイト関連費

販路開拓等を行うためのウェブサイトやECサイト、システム(オフライン含む)等の開発、構築、更新、改
修、運用をするために要する経費

④展示会等出展費(オンラインによる展示会・商談会等を含む)

新商品等を展示会等に出展または商談会に参加するために要する経費

⑤旅費

補助事業計画(様式2)に基づく販路開拓(展示会・商談会等の会場との往復を含む。)等を行うための
旅費

⑥新商品開発費

新商品の試作品や包装パッケージの試作開発にともなう原材料、設計、デザイン、製造、改良、加工す
るために支払われる経費

⑦借料

補助事業遂行に直接必要な機器・設備等のリース料・レンタル料として支払われる経費

⑧委託・外注費

上記①から⑦に該当しない経費であって、補助事業遂行に必要な業務の一部を第三者に委託(委
任)・外注するために支払われる経費(自ら実行することが困難な業務に限ります。)

※補助対象経費については、補助率が異なったり、単体では申請できないものがあったりと各項目ごとに細かい規定があります。詳しくは小規模事業者持続化補助金の公募要領にてご確認ください。

補助対象外の経費

①国が助成するほかの制度を利用している事業と重複する経費

②通常の事業活動に係る経費

③ 販売や有償レンタルを目的とした製品、商品等の生産・調達に係る経費

④他社のために実施する経費

⑤自動車等車両

⑥上記のほかに、補助対象経費として認められない経費

※補助対象外経費にも各項目で細かな規定があります。事前に必ず公募要領やQ&Aを確認するようにしましょう。

持続化補助金の支援には商工会・商工会議所の支援が必須

小規模事業者持続化補助金は商工会や商工会議所の支援を得てからでないと申請をすることができません。

補助事業のために策定した事業計画書を商工会や商工会議所で見てもらい、更なるブラッシュアップを行いましょう。

ちなみに、商工会や商工会議所に加入していない事業者の方でも支援を得ることは可能ですのでご安心ください。

採択後にやること

小規模事業者持続化補助金は、申請受付の締め切りから概ね2~3か月後に採択・不採択の通知が来ます。

この時点で『採択』の通知を受け取れば補助金審査に通過したことになります。

ただし、本コラムの前半でも書いたように補助金は後払いであるため、この段階で補助金が入金されるわけではありません。

採択の通知を受領後、補助事業で使用する経費の見積書を提出します。

この見積書に問題が無ければ交付決定となります。

この交付決定通知が来て初めて補助事業を開始(物品の購入や補助事業のための契約等)することが可能になります。

交付決定通知が来る前に購入した物や契約した内容などは一切補助金の対象外になるためご注意ください。

補助事業を開始したら既定の期間内にその事業を完了させる必要があります。

そして補助事業が完了したら実績の報告書を提出します。

この実績報告書に問題が無ければ、ここで初めて補助金の交付を受けることができます。

ただし、補助金の交付を受けて終了ではありません!

補助事業が終了してから1年後の状況についての事業効果報告書を提出する必要があるからです。こちらの報告書の提出を忘れてしまうと、次回以降に持続化補助金の申請を行えなくなってしまう可能性があるため、注意が必要です。

こちらの報告書を提出し、問題が無ければ晴れて一連の内容が終了となります。

補助金をもらうことがゴールではない

補助金申請において忘れてはいけないことは、補助金という制度の趣旨です。

『補助金』という名前からもわかる通り、補助するために支給される資金であることを常に頭に入れておきましょう。

これは小規模事業者持続化補助金も例外ではなく、持続化補助金の事業概要が

『地域の雇用や産業を支える小規模事業者等の生産性向上と持続的発展を図ることを目的とし、持続的な経営に向けて自ら策定した経営計画に基づく販路開拓等の取組を支援するもの』

であることからも趣旨を伺えます。

補助金の申請から全ての完了までは非常に長く労力も必要となるため、『補助金を受け取ったからゴール!』と思ってしまう気持ちもわからなくはないですが、そこで立ち止まってはいけません。

むしろ、新規事業の展開や新規局の開拓、生産性の向上といった新たな一歩を踏み出す準備ができたと考えるべきです。

せっかく補助金を受け取って新たなる道を切り開いたのですから、常に成長し続けることを忘れずにいきましょう!

行政書士と補助金の関係

小規模事業者持続化補助金に関わらず補助金の申請を行うためには、補助金制度についてしっかりと理解をし、関連法令の内容を把握し、補助金の公募要領や詳細、Q&Aなどを読み込んだうえで、膨大な申請書類の収集・作成を行う必要があります。

もちろん事業計画書などの申請に必要な書類は審査対象となるため適当なものをではいけません。

日々、多忙な業務に追われる経営者がこれらの作業を全てやることはなかなかにハードルが高いものであると思います。

そういった中で補助金の申請サポートをしてくれる業者を頼るのもひとつの手であると思います。

では、補助金のサポートを依頼する先として思い浮かぶのはどこでしょうか?税理士でしょうか?社労士でしょうか?中小企業診断士でしょうか?コンサルティング会社でしょうか?

実は、補助金申請に必要な書類作成は行政書士法を根拠法令とする『行政書士の独占業務』となります。

行政書士法 第一条の二 (業務)

行政書士は、他人の依頼を受け報酬を得て、官公署に提出する書類(その作成に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)を作成する場合における当該電磁的記録を含む。以下この条及び次条において同じ。)その他権利義務又は事実証明に関する書類(実地調査に基づく図面類を含む。)を作成することを業とする。

行政書士法 | e-Gov 法令検索

補助金申請に関する書類は『官公署に提出する書類』に該当するため、行政書士又は行政書士法人でない者が作成を行った場合には行政書士法違反となり、罰則の対象となります。

ただ、現状では補助金コンサル会社をはじめとする無資格者による書類作成が横行しているのもまた事実です。

そこで令和7年6月に行政書士法の一部を改正する法律案が国会で成立されました。

これにより行政書士法のいくつかの部分が改正されることになったのですが、その中でも特に注目すべき点は、いままでグレーゾーンとして行われていた無資格者による書類作成を明確に禁止した事です。

これまでは補助金コンサルティング会社などが【コンサル料】、【顧問料】等々【書類作成費】とは別の名目で報酬を得て補助金に関する必要書類を代理作成している場合がありました。

しかし、今回の行政書士法改正によって

『行政書士又は行政書士法人でない者は、他人の依頼を受けいかなる名目によるかを問わず報酬を得て業として第1条の3に規定する業務を行うことができない』

といった内容が明文化されたため、行政書士資格を有しない者がコンサル料、顧問料、などといった名目で報酬を得て書類作成を行うといった抜け道が完全に違法となりました

単なる補助金の相談業務であれば行政書士資格を有していなくても報酬を得て行うことは可能です。

ただこのような法改正もあり、今後は補助金の申請サポートを必要とするのであれば行政書士に依頼するのがもっとも確実かと思います

(無資格者が行政書士業務を行うことは違法行為であることは当然ですが、無資格者に行政書士業務を依頼をしてしまうと、依頼者自身も違法行為に加担してしまうことになります)

まとめ

小規模事業者持続化補助金の公募要領はかなり細かく規定があり、本コラム内ですべてを書ききることができないため、詳細を知りたい方はぜひお問合せください。

小規模事業者持続化補助金は小規模の事業者や創業したての企業や個人事業主でも利用できます。

小規模の事業者や創業初期は特に資金繰りに悩みを抱える場合が多いかと思いますので、この機にぜひ補助金の活用を考えてみてはいかがでしょうか?

弊所は静岡県浜松市に事務所を置いており、会社の設立や創業支援といったビジネスサポートを特に得意としております。

もちろん、小規模事業者持続化補助金の申請サポートも取り扱っております。

小規模の事業者の方や創業したての個人事業主様等々が円滑に補助金申請できるように全力でサポートさせていただきます。

小規模事業者持続化補助金の申請を検討している方はぜひお気軽にお問合せ下さい。

『うちの事業でも補助金申請できますか?』、『どの補助金を申請すれば良いか分かりません』などといったご相談も受け付けております。

また、弊所では持続化補助金以外でも、公庫の融資サポートによる資金調達も行っております。お気軽にご相談ください。

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