【行政書士が解説】屋外広告物を設置するには?

当コラムをご覧頂き、ありがとうございます。

静岡県浜松市を拠点とする、行政書士事務所オータムでは飲食店営業許可、深夜における酒類提供飲食店営業開始届出、風俗営業許可、特定遊興飲食店営業許可等々を得意としております。

さて、今回のコラムの内容は【屋外広告を設置するには?】についてになります。

飲食店や美容室、小売店等々、事業を行うとなればその宣伝は必須です。ひとたび町中を見渡せば、色々なところで広告看板や張り紙などを目にするかと思います。

インターネットによる広告が当たり前となってきている現代ですが、それでもアナログの広告の効果の高さは今もなお変わらないからです。

ご自身の事業の宣伝や集客のために屋外広告を出したいと考えている方も多いかと思います。

しかし、屋外広告を出すためには行政から許可を得なくてはいけません。それが『屋外広告物の許可』になります。

屋外広告物に関する内容は各都道府県の条例による定めで決められる部分が多く、地域によって広告物設置可能地域や許可基準、必要書類等が異なってきます。

必ず、ご自身が屋外広告物を設置する地域の条例をご確認ください。

屋外広告物とは?

屋外広告物については『屋外広告物法』によって定められています。

その中で屋外広告物に関する定義も記載されていますので確認してみましょう。

屋外広告物法 (定義)

第2条 この法律において「屋外広告物」とは、常時又は一定の期間継続して屋外で公衆に表示されるものであって、看板、立看板、はり紙及びはり札並びに広告塔、広告
板、建物その他工作物等に掲出され、又は表示されたもの並びにこれらに類するものをいう。


2 この法律において「屋外広告業」とは、屋外広告物(以下、「広告物」という。)の表示又は広告物を掲出する物件(以下、「掲出物件」という。)の設置を行う営業をいう。

このような定義づけをされています。

つまり、一定期間以上屋外に掲示するものの大半は屋外広告に該当するという点を抑えておきましょう。

なぜ屋外広告物を出すには許可を取る必要があるの?

屋外広告は事業主が好き勝手に設置することはできません。

これについては同法の第4条、第5条を根拠としております。

屋外広告物法 (広告物の表示等の制限)

第4条 都道府県は、条例で定めるところにより、良好な景観を形成し、若しくは風致を維持し、又は公衆に対する危害を防止するために必要があると認めるときは、広告物の表示又は掲出物件の設置(前条の規定に基づく条例によりその表示又は設置が禁止されているものを除く。)について、都道府県知事の許可を受けなければならないとすることその他必要な制限をすることができる。

(広告物の表示の方法等の基準)

第5条 前条に規定するもののほか、都道府県は、良好な景観を形成し、若しくは風致を維持し、又は公衆に対する危害を防止するために必要があると認めるときは、条例で、広告物(第三条の規定に基づく条例によりその表示が禁止されているものを除く。)の形状、面積、色彩、意匠その他表示の方法の基準若しくは掲出物件(同条の規定に基づく条例によりその設置が禁止されているものを除く。)の形状その他設置の方法の基準又はこれらの維持の方法の基準を定めることができる。

同法第4条の定めでは、屋外広告を設置する際に知事の許可を得なければならないという旨の条例を定めることが出来るとされています。

そしてほとんどの地域ではこのような条例が定められているため、屋外広告物の設置について許可が必要になるということです。

第5条には、第4条の許可を与えるための基準を定めることができる旨が書かれております。

これらの条文を根拠として、屋外広告物の設置には許可が必要になってくるというわけです。

参考までに、弊所がある浜松市では、屋外広告についてこのような規制があります。

屋外広告物の規制/浜松市

屋外広告物の設置禁止

屋外広告物法 (広告物の表示等の禁止)

第3条 都道府県は、条例で定めるところにより、良好な景観又は風致を維持するために必要があると認めるときは、次に掲げる地域又は場所について、広告物の表示又は掲出物件の設置を禁止することができる
一 都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第二章の規定により定められた第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、田園住居地域、景観地区、風致地区又は伝統的建造物群保存地区
二 文化財保護法(昭和二十五年法律第二百十四号)第二十七条又は第七十八条第一項の規定により指定された建造物の周囲で、当該都道府県が定める範囲内にある地域、同法第百九条第一項若しくは第二項又は第百十条第一項の規定により指定され、又は仮指定された地域及び同法第百四十三条第二項に規定する条例の規定により市町村が定める地域
三 森林法(昭和二十六年法律第二百四十九号)第二十五条第一項第十一号に掲げる目的を達成するため保安林として指定された森林のある地域
四 道路、鉄道、軌道、索道又はこれらに接続する地域で、良好な景観又は風致を維持するために必要があるものとして当該都道府県が指定するもの
五 公園、緑地、古墳又は墓地
六 前各号に掲げるもののほか、当該都道府県が特に指定する地域又は場所
2 都道府県は、条例で定めるところにより、良好な景観又は風致を維持するために必要があると認めるときは、次に掲げる物件に広告物を表示し、又は掲出物件を設置することを禁止することができる。
一 橋りょう
二 街路樹及び路傍樹
三 銅像及び記念碑
四 景観法(平成十六年法律第百十号)第十九条第一項の規定により指定された景観重要建造物及び同法第二十八条第一項の規定により指定された景観重要樹木
五 前各号に掲げるもののほか、当該都道府県が特に指定する物件
3 都道府県は、条例で定めるところにより、公衆に対する危害を防止するために必要があると認めるときは、広告物の表示又は掲出物件の設置を禁止することができる。

屋外広告物はどこにでも出せるというわけではありません。同法の中では一定の地域への屋外広告物の設置を制限することが出来る旨の規定があります。

ただし、第1項でも書かれているように、あくまでも都道府県が条例で定めることができる、という内容ですので、これらの地域を屋外広告設置禁止区域にするかどうかは地方自治に委ねられています。

ですので、『A県では公園内に屋外広告を設置することが禁止されているけど、B県では公園内に屋外広告物を設置が可能』などといったこともあるかもしれません。

屋外広告物の設置を考えている場合には、必ずその地域の条例をご確認ください。

ちなみに、弊所がある浜松市内において屋外広告物の設置が禁止されている場所は以下になります。

  • トンネル
  • 高架構造物
  • 分離帯
  • 地下道昇降口の上屋
  • 石垣
  • 街路樹
  • 保存樹
  • 信号機
  • 道路標識
  • 消火栓
  • 郵便ポスト
  • 電話ボックス
  • 送電塔
  • 煙突
  • ガスタンク
  • 銅像記念碑など 

屋外広告物の規制/浜松市

屋外広告物許可申請(新規)に必要な書類

提出書類については各地域ごとに異なる可能性がありますので、ご注意ください。

ここでは浜松市において屋外広告物の許可申請をする際に必要になる書類を挙げていきます。

◆屋外広告物許可申請書
◆堅ろうな広告物等の管理者設置届出書(高さ4mを超える広告物を設置する場合)
◆案内図
◆周辺状況のカラー写真
◆仕様書及び設計図
◆色彩及び意匠を示す図面
◆配置図

※設置する広告物が道路(上空)を占有するときには、道路管理者の占有許可が必要になります。

申請手数料

申請手数料に関しましても、提出書類と同様に各地域ごと異なる可能性がありますので、ご注意ください。

ここでは浜松市において屋外広告物の許可申請をする際に必要になる申請手数料を挙げていきます。

区分種類算定単位金額
第1種
広告塔、広告板その他これらに類するもの(第3種のものを除く。)

表示面積5平方メートルまでごとに
1,240円
第2種
第4条第3項第2号から第4号までに掲げるもの(第3種のものを除く。)

1枚、1本又は1個につき
120円
第3種照明装置のあるもの
表示面積5平方メートルまでごとに
1,490円
第4種はり紙(第3種のものを除く。)
100枚までごとに
360円
第5種
看板その他これに類するもの(第3種のものを除く。)

1組につき/1個につき
250円

屋外広告物の許可 手続き流れ

1

広告物の内容・設置場所を考える

広告物の大きさや電装の有無で手続きが変わってきます。また、設置場所についても制限がある場合がありますので、まずはしっかりと考えましょう。

2

事前相談

役所の土地政策課等の窓口にて、広告物の内容や設置場所に問題がないか事前に相談を行いましょう。

3

手数料の納付

役所から屋外広告物の設置許可が下りたら、必要な金額の手数料を所定の方法にて納付します。

4

許可期間の開始

許可期間が来たら屋外広告物を設置することができます。広告物には交付された許可証票を見やすい位置に貼り付けてください。

5

更新手続き

許可更新時期が近付き、継続して広告物を設置し続ける場合には更新の手続きが必要です。忘れずに行いましょう。

屋外広告物の許可 更新

屋外広告の許可には期限があります。浜松市では許可期間は2年となっています。(各地域により許可期間に違いあり)

この許可期間以降も当該広告物を掲示し続けたい場合には更新の手続きを取らなくてはいけません。

※提出内容が前回の申請時と異なる場合は要確認

更新手続きに必要な書類

◆屋外広告物許可期間更新申請書及び別紙

◆屋外広告物点検報告書

◆屋外広告物設置者・堅ろうな広告物等の管理者変更届出書(管理者に変更のない場合は不要)

◆申請物件のカラー写真(申請3ヶ月以内に撮影したもので敷地内に設置されている全ての広告物の全景がわかるもの)

更新手続きの手数料

区分種類算定単位金額
第1種
広告塔、広告板その他これらに類するもの(第3種のものを除く。)

表示面積5平方メートルまでごとに
1,240円
第2種
第4条第3項第2号から第4号までに掲げるもの(第3種のものを除く。)

1枚、1本又は1個につき
120円
第3種照明装置のあるもの
表示面積5平方メートルまでごとに
1,490円
第4種はり紙(第3種のものを除く。)
100枚までごとに
360円
第5種
看板その他これに類するもの(第3種のものを除く。)

1組につき/1個につき
250円

屋外広告物の許可 変更・改造

許可を得て設置した屋外広告物を変更したり改造したりする際には、変更や改造をする前に申請が必要となってきます。

変更・改造の必要書類

◆屋外広告物変更・改造許可申請書)及び別紙

◆案内図

◆変更又は改造の前後を比較できる仕様書及び設計図

◆変更又は改造の前後を比較できる色彩及び意匠を示す図面

◆広告物又はこれを掲出する物件のカラー写真

変更・改造の申請手数料

区分種類算定単位金額
第1種
広告塔、広告板その他これらに類するもの(第3種のものを除く。)

表示面積5平方メートルまでごとに
1,240円
第2種
第4条第3項第2号から第4号までに掲げるもの(第3種のものを除く。)

1枚、1本又は1個につき
120円
第3種照明装置のあるもの
表示面積5平方メートルまでごとに
1,490円
第4種はり紙(第3種のものを除く。)
100枚までごとに
360円
第5種
看板その他これに類するもの(第3種のものを除く。)

1組につき/1個につき
250円

上記金額の2分の1

まとめ

飲食店や美容室、パーソナルジム、小売店や事務所などなど、事業を営む上で宣伝効果の高い看板やチラシなどの屋外広告物はぜひとも出したいものでしょう。

しかし、屋外広告物を設置するためには許可を取る必要があることを忘れてはいけません。

そして、屋外広告物には様々な制限があり、それらを全てクリアしていないと許可を受けることができない点にも注意が必要です。

屋外広告物の設置許可申請には、屋外広告物法や建築基準法などの法令が絡んでくるため複雑です。

ご自身での申請が不安な方は、許認可申請の専門家である行政書士に依頼することをお勧めします。

行政書士に依頼することにより、法令違反となるリスクを回避し、『要件を満たさないために不許可処分』といった事態も減るため、申請から許可取得までを手間なくスムーズに行えます。

行政書士事務所オータムでは屋外広告物設置に関するご依頼も承っております。

弊所は、『ご依頼者様のビジネスの長期的なパートナーになること』を理念としており、開業のサポートだけで終わるのではなく、

▢飲食店営業許可の更新・変更手続き

▢個人事業主の法人化

▢事業譲渡手続き

▢日本政策金融公庫の創業融資サポート

▢補助金サポート

▢各種契約書の作成

▢事業計画の相談

▢マーケティング相談

▢メニュー写真の撮影

等々

様々な面で開業後もサポートさせて頂きます。

飲食店の開業や更新、新たな許認可の取得や法人化等々、ビジネスでお困りのことがあれば、お気軽にご相談ください。

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